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苦手な課題を登り倒す!おすすめの弱点克服法

いろいろな課題を登っていると、グレードや登れる登れないに関係なく、しっくりこない、苦手意識を感じる、そんな課題があると思います。それは、その状況に適した登り方が出来ていないからかもしれません。

私はそんな課題に遭遇した時、成長のチャンスと捉えて、ムーブや体の使い方を研究しながら、違和感がなくなるまで繰り返し登るようにしています。

クライミングでは、いろんな状況の中で多種多様な動作が求められます。そのムーブが修得できていない場合もありますし、出来る能力は持っているのに最適なムーブを選択できない事もあると思います。

この記事では、うまく登れない課題を研究しながら繰り返し登り込むことで、本人が気付きにくい弱点も含めて克服することができる、おすすめの弱点克服法について書いていきます。パワーで押さえ込んでなんとか登れた課題や、うまく登れなかったなーと感じた課題などを完登した後、2度と触らないというのは、めちゃくちゃもったいない事だと思っています。

ライター:諦めない男 つるぎ

結論

登っていてしっくりこないとか、苦手意識を感じた時、もっと登れるクライマーになるために取り組むべき課題が見つかったと捉えています。そして、自分に何が足りないのか原因を追求しながら、違和感や苦手意識が消えるまで何度も登ります。原因を解明した上での登り込みを続けていると、別の似たような状況が出てきた場合でも通用する適用力や応用力が向上します。

この取り組みの要点は次の通りです。

  • 違和感や苦手意識を感じる課題は、弱点克服のチャンスと捉える
  • 何故うまく登れないのか理屈を追求する
  • 違和感苦手意識無くなるまで登り倒す

それぞれ、詳しく書いていきます。

違和感や苦手意識を感じる課題は、弱点克服のチャンスと捉える

スポーツに限らず、様々な分野のコーチが、自分の感覚を信じることが大事と指導する場面をよく目にしますが、クライミングをしている時に感じる違和感にも向き合うべきだと思っています。

私も数年前までは、完登出来たのであれば、それ以上追求することしていませんでした。特に登れて当然のグレードで感じる違和感については、追及することはまずありませんでした。

しかし、違和感を感じるということは、体が力を発揮しにくい動作になっている場合や、ムーブの要点が理解出来ていない、理解できていてもイメージ通りに体が動かせていないケースがほとんどなのだということに気付く事が出来ました。

また、クライミングで使う身体操作やムーブは多種多様の上、それが複雑に組み合わさるように課題が作られています。更に、壁の形状、傾斜角、ホールドの形状や配置位置など、少し違うだけでその課題の印象はかなり変わってきます。

複数の身体操作やムーブの組み合わさった一連の流れごとに、クライマーの苦手があると捉えた場合、そのパターンは無限にありますので全て把握するのは困難です。であるならば、実際に登っている中で苦手を見つけた時に1つ1つ修正していくことが弱点克服の活動として合理的だと考えています。

 

何故うまく登れないのか理屈を追求する

多くのクライマーは、完登出来ない時には、ムーブの最適化や、体の使い方について思考を巡らせると思いますが、完登出来てしまうと、それ以上深く追求することはないと思います。

しかし、継続した成長を前提に考えると、違和感や苦手意識に向き合っていかないと、ある程度登れるようになってきて、課題の難易度が上がった時に、その弱点が原因で頭打ちに合ってしまいます。

その時、真の原因に気付いて改善できればまだ良いのですが、難易度が上がってホールドやスタンスが悪くなっていることで、原因追究の方向性を見誤り、間違った改善をしようとしてドツボにハマってしまうケースも少なくありません。

ですので、完登の成否、グレードの高低に関係なく、違和感や苦手意識を感じる課題を見つけた時には、成長のチャンスと捉えて、違和感や苦手意識がなくなるまで身体操作やムーブ、その繋ぎ方を研究することをお勧めします。

出来るだけ楽に、最も力を発揮できる身体の使い方を理解して登っている場合、やるべきことが解っているので、ムーブに迷いがなくなり、その動作に集中することで、大きな力が発揮しやすいというアドバンテージも生まれます。

長期でみた場合でも、効率よくクライミングするための身体操作、必要な筋肉を使ったトレーニングになっていきますので、質の高い活動となり、より早い成長が期待できます。

 

違和感や苦手意識が無くなるまで登り倒す

過去に2本の親知知らずを抜いたことがあります。1本目は大きな病院の年間数百本抜いているという担当医でした。1本目を抜いた後に持った感想は、「意外とあっさり終わったなー 思ったより簡単に抜けるんだな~」 でした。 数年後、もう1本抜かないといけない状況になった際、普段行ってる歯医者でもいいかなと思い、年に数回抜いているという街の小さな歯医者さんでお願いしました。これがめちゃくちゃ大変な思いをすることになり、その時に心の底から痛感しました。理屈じゃなく、どんなことでも数をこなしていることはめちゃくちゃ重要なのだと。

クライミングにおいて感じる違和感や苦手意識は、原因を理解して、修正した動作を行ってもしばらくは続きます。それは、これまで積み重ねてきた登り方の癖を矯正することで出ているのかもしれませんし、これまで使っていなかった筋肉を使っているからかもしれません。

更に、頭で理解した後、やろうと思って動作している内は、実践で使いこなすには不十分な状態です。目指すべきは、無意識にその動作が出来ている状態になります。何度もその登りをすることで理にかなった登り方を体で覚えるという意味でも、違和感や苦手意識が無くなるまで登り込むことは重要だと考えています。

私の場合、何度も登ることになる持久力トレーニング用に、違和感や苦手意識をもったルートを選ぶことが多いです。より最適な身体操作やムーブを研究して何度も登り込んでいくことで、感じていた違和感や苦手意識はなくなっていきます。最終的には「最初はあんなに体が嫌がっていたのに、何とも思わなくなっている」と成長が感じられると思います。
 

まとめ

クライマーとしてのレベルを上げて行く中で、感じることができた違和感や苦手意識は、その時に対処することが、最終的には成長を早めることに繋がります。完登の成否、核心部突破の成否にばかり意識が向き勝ちですが、自分自身の感覚に気付けるようにアンテナを立てておくことも大事なことになります。

物理的な原理原則をベースに、クライミングに有効な身体操作の技術や、ムーブの要点を理解して状況に応じて使い分けることが重要です。その為にはムーブの引き出しを増やしておく取り組みも大事です。また、自分と違うタイプのクライマーが登っているのを見学して、自分が登った際に選択肢に出てこなかったムーブをしていたらそのムーブを試してみるとか、そんな取り組みも楽しくて好きです。見ているだけじゃなくて、刺激をもらえるムーブを見たら、実践してみる事!これもムーブの引き出しを増やしていく上で大事な事だと思っています。

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