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【クライミング サブトレ】ロードバイク錬で想像以上の成果を出した方法

クライミングを始めて7年目、この時感じた限界の壁がとても巨大で、どうしても超えることができず、完全に成長が止まった感覚での活動が続いていました。そんな時、先輩クライマーの方の取り組みを聞かせてもらう機会があり、自分も有酸素運動に取り組んでみようと思ったのがきっかけでした。

昔から走るのは好きではなかったのと、ちょうどその時期、弱虫ペダルにハマっていたこともあり、ロードバイクだ!となりました。

会社の通勤をサブトレ時間にしました。最初は平地を走り、慣れてきたら激坂ヒルクライムスポットへ帰り道に寄って週2~3回、3~4本登る練習をしました。

そこそこ登れるようになった頃、ヒルクライムレースにも出られている方の練習に参加させて頂き、とにかく頑張ってついていくことを目標にしました。

そんなこんなで3年経ったころには年間13,000km走れるまでになっていました。日本一の激坂峠と名高い暗峠は足着きなしで完登、エベレスティング(10K)にも挑戦し、20時間21分かかりましたが獲得標高10,000mも達成出来ました。また本格的な減量にも挑戦して8kg減に成功しました。

2022年の走行リザルト
日本一の激坂峠 暗峠ゴール地点
エベレスティング(10K)のリザルト


自分にはロードバイクが合っていたようで、楽し苦しくトレーニングに取り組むことができました。また、ロードバイクのトレーニング理論を学んで実践し、効果を実感する体験が出来たことは、クライミングの練習メニューに水平展開出来るという意味でも大きなプラスになりました。

私がしてきた事を誰もが出来るとは思いませんが、ロードバイク錬に取り組んだ結果、長い間成長できなかった状況を打破できた事実は、クライミングの限界突破に繋がる要素が必ずあると思いますので、参考にしてもらえればと思います。

ライター:諦めない男 つるぎ

結 論

結論から書きます。

クライミングで限界グレードを上げ続けるためには心肺機能の向上が必須だということです。

筋力、柔軟性、体幹、バランス感覚、メンタル、テクニックなどを意識して取り組んでいる方は多い印象ですが、心肺機能、特に最大酸素摂取量を上げる意識や取り組みをしているクライマーは、私の回りにはいませんでした。(少なくとも知りません)

ロードバイクは心肺機能を向上させるトレーニングの最適解の1つです。心肺機能が向上すると、持久力・回復力・保持力が向上して、その結果、成長速度が上がることにも繋がります。

ロードバイクのトレーニングで、心肺機能の向上以外に実感した事は次の5点です。

  • 体幹の強さ向上
  • 体重維持、減量
  • 太ももをお腹に付ける方向への筋力向上と柔軟性向上
  • パフォーマンスを発揮する姿勢の理解
  • 暑さ寒さへの耐性アップ

これらの成果で、5年間停滞していたクライミング力が明らかに向上して、別の高性能な身体に乗り換えたかのような感覚すらありました。自分の中では人生最大の成功体験でした。中でも心肺機能が大きく向上した成果はとてつもなく大きいものでした。登り込むことだけが持久力を上げるための方法というそれまでの思い込みが完全に崩れました


それぞれ解説していきます。

心肺機能の向上

取り組んだトレーニングメニュー例は以下のようなものがあります。

  • ヒルクライム(10~20分 ×2~4本)
  • 高強度インターバルトレーニング(出力時間1~3分 ×5本以上)
  • 中強度持久力走(40~60分程度)

特に高強度インターバルトレーニングを行うことで、最大酸素摂取量(VO2MAX)を効率よくアップさせることに繋がります。

1分間に体内に取り込める酸素量、最大酸素摂取量がアップすると1度の呼吸で取り込める酸素の量が増え、心拍数も上がりにくく、上がってもすぐに戻るようになります。結果、持久力と回復力がアップし、オンサイトにも有利になりますし、1日に登れる回数や時間も増えるので成長速度もアップすることに繋がります。この効果は絶大です。

体幹の強さ向上

ロードバイクは前傾姿勢を維持して乗るため、体幹の強さが必要になってきます。ハンドルではなくペダルに体重を乗せたフォームを維持出来ていれば自ずと体幹が鍛えらえますので、クライミングの際、パフォーマンスを発揮する姿勢を維持する筋力が向上します。

実際に登っていて感じたことは、強傾斜のセクションで姿勢の維持が長時間できるようになったということです。以前であれば姿勢が崩れたり、崩れるのを必死で耐えていた感覚がなくなりました。

体重維持、減量

取り組んだトレーニングメニューは次のようなものです。

  • 低強度長時間減量走 (1.5~2.5時間/日)

最大心拍数の60~70%の会話ができるぐらいの強度で淡々と一定のペースで走り続ける減量走です。活動の狙いとしては、脂肪が効率よく燃焼する運動強度を保ち、脂肪を走るエネルギーに変えながら消費カロリーを稼ぐことになります。

この条件を守りながら続けることで、驚くほど脂肪が減っていき、計画的に減量したり、維持することが出来ます。私はクライミングコンペに向けて、人生で初めて本格的な減量に取り組み、この方法で8kg減を達成できました。自分には減量は向いてないと思っていましたが、間違いだったことを知りました。

太ももをお腹に付ける方向への運動筋力向上と柔軟性向上

ロードバイクではペダルを1分間に80~100回転させながら走ります。1回転する度に太ももを上げる動作をすることになるので、言い換えるともも上げをひたすら繰り返すことになります。結果、その神経が発達して筋力が向上します。また、前傾姿勢で乗っているため太ももの付け根と下腹部が当たるぐらい引き上げますので、その方向の柔軟性も上がります。

パフォーマンスを発揮する姿勢の理解

ロードバイクでロングライドなどに行く際、頭が背骨の上にバランスよく乗っている、胸が開いている、骨盤が立っているなど、パフォーマンスを最大限発揮できる無理のない姿勢をとっていないと、長時間乗り続けることができません。

そのため、姿勢の改善に役立ちました。これはクライミング時にもパフォーマンスを発揮する姿勢となりますので、修得できたことで登りにも良い結果を与えました。

暑さ寒さへの耐性アップ

基本的にロードバイクで行くと決めて通勤していると、夏や冬の気温が厳しい時期もずっと乗り続けることになります。結果、暑さ・寒さに強い耐性が出来てきます。また、長時間ロードバイクに乘る事で毛細血管も発達するようで、冷え性なども改善しました。

私のホームジムは屋外の施設なので、暑さ寒さに強くなることもプラスに働いています。

まとめ

ロードバイクのトレーニングは、クライミングでは向上させにくい心肺機能を効率よく高めることが出来ます。その他にも体幹を鍛える効果や、体重のコントロール、パフォーマンスを発揮する姿勢に対する理解が深まるなどプラスアルファのメリットがたくさんあります。

自分をどうやって成長させていくのか?この疑問に対する新たな選択肢を広げるきっかけにして貰えれば嬉しいです。特に、有酸素運動にこれまで本格的に取り組んだことのない方にとっては大きな伸び代があると思います。是非参考にして下さい。

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