クライミングでは、足の親指・中指、母指球・小指球の辺りをスタンスホールドに接地させて、バランスを取りながら登っていく場面がほとんどです。接地するホールドの面の角度は様々で、その状況に合わせてバランスを取る必要があります。
足に出来るだけ多くの体重を乗せながら登ったり、レストする事ができれば、その分、手の力を温存しながら登る事ができるので、重心の位置や上半身の傾け方、スタンスの位置など微調整して出来るだけ良いところでバランスを取ると思います。
先ほど上げたような調整が上手にできれば、バランス力が上がって楽に登れるようになるという意識で活動してきました。
ある時から、クライミングのサブトレーニングとしてロードバイクを始めて、ペダリング(ペダルを回す技術)を学ぶ中で、足首の柔軟性が重要だという話を聞きました。それを改善するために角度のついた健康器具、足首のストレッチボードに毎日乗ってストレッチすれば良いとの事。
アマゾンで探すと値段はピンキリ、とりあえず続くかもわからないし安いものでと、即購入しました。私が買ったものは、角度のレベルが7段階ありました。
クライミングしてるし、柔らかい方だと思っていたので、とりあえず真ん中のレベル4ぐらいは余裕だろうと、セッティングして乗ってみたところ、普通に直立して立つことはできず、変な力を体中に入れて無理矢理バランスを取り、なんとかそこに留まるのがやっとの状況でした。レベル5以上になると、どれだけ頑張ってもボードの上に留まることすら出来ず、後ろに倒れてしまいました。
この結果をクライミングに置き換えて想像しました。
クライミングでは、腕と足で体重を支えているので、足で体重を支えられなくなってもすぐにフォールするということにはなりませんが、足首に柔軟性がない事で、下半身で体重が支えられない状況が増えている事、そして、その時壁に留まるための力の大半を、腕でカバーしなければならない事、これらを想像しました。
これはかなり大きなロスが生まれていると感じ、その日からほぼ毎日の朝と夜に、1分程度づつストレッチボードに乗るようになりました。伸ばした状態を維持するストレッチの仕方を続けていると、レベル4までは、ほぼ直立して立てるようになりました。しかし、レベル5で直立を維持することがなかなかできませんでした。
とりあえず、習慣になって2年ぐらい続けた結果、レベル5でもほぼ直立を維持する事が出来るようになりました。また、やり始めた時はまったく歯が立たなかったMAXのレベル7でも、腰は完全に伸ばせませんが、なんとか乗った状態を維持する事が出来るところまで足首の柔軟性は高められました。
足首が深く曲がらない原因は人によって様々なようですが、最終的には、ふくらはぎ、おしり、背筋と体の後ろ側の筋が全て繋がっている感覚と、伸び縮みする感覚を感じられるようになってきました。全身の力を発揮する為にも重要なストレッチではないかと感じています。
興味を持たれた方は是非取り組んでみてください。テレビや動画を見ながらでも出来ますし、やろうと思い立った時にいつでも出来る環境さえ作っておけば、続けることが出来ると思います。
上のストレッチボードが実際に私が購入して使っているものです。下のストレッチボードは、この取り組みを教えてもらった方からオススメされたもので、定番アイテムだそうです。乗った時の安定感やつま先を上げた状態でストレッチできるオプションがついているようで、評価も評価数も高いです。
ライター:諦めない男 つるぎ
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